【コンサート見聞録】2019年1月~3月

【コンサート見聞録】2019年1月~3月

1月~3月に足を運んだ演奏会をまとめてみます。

川越奏和奏友会吹奏楽団 第13回ファミリーコンサート

(1月6日(日) 14:00~ ウエスタ川越)
毎年クリスマスシーズン~年明けぐらいに開催される、未就学児入場OKのファミリーコンサート。毎回ウエスタ川越が満席になるほど大人気ですが、それは今年も変わらず。客席は小さい子からお年寄りまで、幅広い年齢層で埋め尽くされていました(私の目の前の席では赤ちゃんが静かに寝てて、かなり癒やされました)。
もちろん演奏や演出も凝っており、純粋に楽しかったです。シェフに扮した打楽器奏者がアタフタしながら「台所用品」を演奏する「パニックキッチン協奏曲」、団員の踊りが楽しい「U.S.A.」、盛り上がってたなぁ。

【プログラム】◇エル・カミーノ・レアル(A.リード) ◇ウィンドバンド・ストーリーズ「となりのトトロ」(久石譲/亀井光太郎 編曲) ◇パニックキッチン協奏曲(阿部勇一) ◇サクソフォン日和(小長谷宗一) ◇クラリネット・ポルカ・サンバ(岩井直溥 編曲) ◇花は咲く ◇U.S.A. ◇ディズニー・オン・ウェスタ!

【指揮】佐藤正人

タッド・ウインドシンフォニー ニューイヤー・コンサート 2019

(1月11日(金) 19:00~ 杉並公会堂)
いつも吹奏楽オリジナルを中心としたプログラミングなので楽しみにしているタッド・ウインドシンフォニーの演奏会。 高校時代に吹いた「インペラトリクス」を久しぶりに聴いて、懐かしい思い出が蘇りました。 アンコールで演奏された「枯れ葉」は、聴いた瞬間に「A.リードの音がする!!」とわかる個性と大変美しいオーケストレーションが魅力的。「やっぱりリードは素晴らしいなぁ」と改めて実感しました。 J.B.チャンスの交響曲が生で聴けたのも収穫。

【プログラム】◇序曲『インペラトリクス』(A.リード) ◇聖フランチェスコのカンツォーネ(T.ドス) ◇祝典序曲(保科 洋) ◇ラウズ(R.ネルソン) ◇ベートーヴェンの表敬(P.スパーク) ◇交響曲第2番(J.B.チャンス)

【指揮】鈴木孝佳

陸上自衛隊中央音楽隊 第156回定期演奏会

(1月28日(月) 19:00~ 東京芸術劇場)
日本の吹奏楽史150年間を振り返る内容で、個人的には、ペリーが来航した際に演奏された「ヘイル・コロンビア」、フェントンが作曲した初代「君が代」(現在のものとは全く別物)、第1回吹奏楽コンクール課題曲にもなった行進曲「大日本」(1940)などを、非常に優れた演奏と秋山紀夫先生の解説で聴けた第1部に得るものが多く、感銘を受けました(舞台後方のスクリーンには資料画像も投影。プログラムに掲載された中橋愛生氏による解説も資料価値が高かったです)。
それにしても「東京オリンピック・ファンファーレ」→「オリンピック・マーチ」の接続って最高にゾクゾクしますよね。当時私はまだ生まれていませんが、この演奏を聴くたびに、1964年のオリンピックの入場行進風景が映像として見えてきて、なんともいえない感慨にふけります(当時、この2曲が続けて演奏されたわけではなさそうですが) 。

【プログラム】ヘイル・コロンビア(P.フィリー) ◇蓬莱山(淵脇了公) ◇君が代(J.W.フェントン) ◇扶桑歌(C.ルルー) ◇雪の進軍(永井建子) ◇行進曲「後甲板にて」(K.J.アルフォード) ◇愛国行進曲(瀬戸口藤吉) ◇行進曲「大日本」(斉藤丑松) ◇セントルイス・ブルース・マーチ(W.C.ハンディ) ◇行進曲「大空」(須摩洋朔) ◇歌劇《ウィリアム・テル》序曲(G.ロッシーニ) ◇祝典行進曲(團伊玖磨) ◇東京オリンピック・ファンファーレ(今井 光也) ◇オリンピック・マーチ(古関裕而) ◇すみれの花のように(八木澤教司)

【指揮】隊長 樋口孝博、副隊長 志賀 亨 【コメンテーター】秋山紀夫 【薩摩琵琶】島津義秀 【ソプラノ】松永美智子

東京佼成ウインドオーケストラ 課題曲コンサート2019

(2月8日(金) 19:00~ 東京オペラシティ)
2019年度の課題曲を興味深く聴いたのはもちろん、自分が作曲する上で影響されまくった「Overture FIVE RINGS」を聴けたのが嬉しかったです。そして「稲穂の波」はやはり美しい…。
このコンサートのもうひとつの楽しみは大井マエストロのトークを聞くことだったりするのですが、今回も楽しく、そしてわかりやすく、なにより吹奏楽愛に溢れていて良かったです(髪型、イメチェンされていてビックリ)。

【プログラム】◇ [1970年度課題曲] オラトリオ「サムソン」序曲(G.F.ヘンデル/P.W.ホエアー 編) ◇2019年度 全日本吹奏楽コンクール課題曲(全曲) ◇ [1963年度課題曲] 行進曲「朝のステップ」(小川原久雄) ◇ [1998年度課題曲] 稲穂の波(福島弘和) ◇ [1985年度課題曲] Overture FIVE RINGS(三枝成彰) ◇ [2005年度課題曲] エアーズ(田嶋 勉) ◇ [2010年度課題曲] 吹奏楽のためのスケルツォ 第2番≪夏≫(鹿野草平) ◇ [1979年度課題曲] フェリスタス(青木 進)

【指揮】大井剛史

シエナ・ウインド・オーケストラ 第47回定期演奏会

(2月9日(土) 15:00~ 文京シビックホール)
なんと言っても「ワインダーク・シー」の演奏が圧巻!ダイナミックな表現はもちろん、2楽章の静謐な、美しい弱奏にも引き込まれました。正直なところ、今までこの曲は少々苦手だったのですが、生演奏を聴いて「なるほど、これは人気が出るのもわかる」と認識を新たにしました。
そして次回6月15日のシエナ定期がすごい。 P.スパーク/J.デ・メイ/J.ヴァンデルロースト/O.ヴェースピ/福田洋介/中橋愛生/清水大輔/挾間美帆という8人の作曲家に作品を委嘱し、全曲初演するという超意欲的なプログラム!!これは楽しみです。

【プログラム】◇ショート・ライド・イン・ア・ファスト・マシーン(J.アダムス) ◇ココペリ・ダンス(N.タノウエ) ◇アーデンの森のロザリンド(A.リード) ◇メトロポリス1927(P.グレアム) ◇波の見える風景(改訂新版)(真島俊夫) ◇吹奏楽のための交響曲「ワインダーク・シー」(J.マッキー)

【指揮】渡邊一正

アンサンブル東風 松下功追悼演奏会「余韻嫋嫋」

(2月14日(木) 19:00~ 紀尾井ホール)
本来は通常の「第20回定期演奏会」として予定されていたものの、代表の松下功先生が9月に急逝されてしまったため「追悼演奏会」となってしまったもの。演奏会タイトルの「余韻嫋嫋」は、本来ならこの演奏会で初演予定だった松下先生の新作の曲名です。
「飛天遊」の演奏のあとに、林英哲さんと一緒に松下先生がいつものように袖から笑顔で登場しそうな錯覚に陥ったけど、「もうそうならないのか…」と現実に引き戻された瞬間、いろいろな思い出が頭をよぎりました。学校でのレッスン、卒業後のホームレッスンを含め、松下先生にはたくさんのことを教えていただきました。

【プログラム】◇海へ、そして夢に(室内合奏のための) ◇天空の光(室内オーケストラのための) ◇舞あそぶ音に(箏とオーケストラのための ) ◇このこと そして・・・(邦楽合奏のための) ◇飛天遊(和太鼓協奏曲)(※作曲はすべて松下功)

【指揮】ショルト・ナジ 【箏】遠藤千晶 【邦楽合奏】深海合奏団 【和太鼓】林英哲

芸劇ウインド・オーケストラ・アカデミー 第5回演奏会

(3月1日(金) 19:00~ 東京芸術劇場)
東京芸術劇場が2014年から実施しているプロフェッショナル育成吹奏楽プロジェクト。上野学園大学と東京佼成ウインドオーケストラが協力しており、今回の演奏会も出演者の約半分は佼成ウインドの団員でした。
書法は違えど興味深い作品ばかりで、「新しい曲を書くことの意味」「自分が理想とする作品像とは何か」など、いろいろなことを考えながら集中して聴きました。大好きな作曲家・キャンプハウスの作品、美しかったなぁ。曲も演奏もソプラノの木下美穂子さんも、本当に素晴らしかったです。

【プログラム】◇ウィンドオーケストラのためのファイヴイメージズ(兼田敏) ◇マリーンスノウ(まえだしゅいち) ◇<ハルモニームジークプロジェクト第1弾>青のアンティフォナ(酒井健治)※世界初演 ◇ I still have a dream(長生淳) ◇アイヴィーグリーンからの交響曲(交響曲第3番)(キャンプハウス)

【指揮】下野竜也

読売日本交響楽団 第620回名曲シリーズ

(3月7日(木) 19:00~ サントリーホール)
大好きなフランス音楽特集。色彩的で、時にユーモアのあるツェンダーのオーケストレーションによる「前奏曲集」を特に面白く聴きました。「海」は、ひたすら耳が幸せ。イベールもドビュッシーも、デュトワ/モントリオール響のCDを聴き続けてきたのでどうしてもその印象が強いのですが、それとは別の魅力も感じられる良い演奏会でした。

【プログラム】◇寄港地(イベール) ◇フルート協奏曲(イベール) ◇ 前奏曲集(ドビュッシー/ツェンダー編) ◇交響詩《海》(ドビュッシー)

【指揮】シルヴァン・カンブルラン

21世紀の吹奏楽 第22回“響宴”

(3月10日(日) 14:00~ 文京シビックホール)
毎年恒例の吹奏楽の祭典「21世紀の吹奏楽“響宴”」。 自作が初めて採用された「第4回」から今年まで、毎年欠かさず参加し、毎回大きな刺激を受けています。今につながる様々なきっかけ、出会いをいただいたのもこのイベント。今年も色々な作品に出会えました。
そして、終演後のレセプションで発表になりましたが、次回から「実行委員」として私も名を連ねさせていただくこととなりました。立場は変わりますが、微力ながら頑張っていきたいところです。

【プログラム】◇祝祭序曲「光、高鳴り」(朴 守賢) ◇あたふた行進曲(土屋憲靖) ◇Comet(堀田庸元) ◇Water Heart ~一筋の流れに導かれて~(下田和輝) ◇暁天を渡る月の舟(渡部哲哉) ◇舞踏幻想 ハンヤ(福島弘和) ◇メトロポリス(河邊一彦) ◇吹奏楽のための狂詩曲~九頭龍大神の伝説による(近藤礼隆) ◇ヴィンクロ・エテルノ(八木澤教司) ◇北の彗星(林 大地) ◇われらをめぐる海 ~レイチェル・カーソンに捧ぐ~(阿部勇一) ◇天空を駆ける風神雷神(広瀬正憲) ◇水面に映るグラデーションの空(芳賀 傑)

【出演】東海大学吹奏楽研究会(指揮:福本 信太郎)/やまももシンフォニックバンド(指揮:甘粕 宏和)/東海大学菅生高等学校吹奏楽部(指揮:加島 貞夫)/川越奏和奏友会吹奏楽団(指揮:佐藤 正人)/神奈川大学吹奏楽部(指揮:中村 俊哉)

警視庁音楽隊 グランドコンサート2019

(3月25日(月) 19:00~ 東京文化会館)
通常の演奏の他、「美女と野獣」「マ・メール・ロワ」では警視庁音楽隊カラーガード“MEC”(曲に合わせて旗を振り上げたりバレエのように踊ったりする演技部隊)が登場。これがとても見応えがあり、目でも耳でも楽しめました。A.サックスソロと吹奏楽による「日本民謡による狂詩曲」は、「この曲、須川展也さんが好んで吹きそう!」と思いながら聴いていたのですが、それもそのはず、解説を読んでみたらこの曲は須川さんからの依頼で作られた曲だったのですね。当日ソロを担当された佐野純也さんの演奏も素晴らしかったです。そして、隊長・藤崎凡さんにとっては今回が最後の舞台になるとのこと。お疲れさまでした。

【プログラム】◇美女と野獣(A.メンケン/真島俊夫 編) ◇アイ・リメンバー・クリフォード(B.ゴルソン/真島俊夫 編) ◇日本民謡による狂詩曲(石川亮太) ◇還幸啓~旅装を解いて~(荻野松宣) ◇マ・メール・ロワ(M.ラヴェル/藤崎凡 編) ◇ラ・ヴァルス(M.ラヴェル/天野正道 編)

【指揮】藤崎凡